こんにちは
サンクスギビングが過ぎると、もうあとはウィンターバケーションまで一気に突っ走る感じで、本当に12月というのは師走というのに納得。
今年は義理の両親がホストする最後の(?)サンクスギビング!
来年以降は新しいお家に引っ越し予定・・・ということで、どうなるのかなー
その家は妹夫婦に渡るので、なんだかあるような気もしますが。
そして恒例のツリー狩り。
今年はあんまり生き生きした感じがなかったけど
いつもより行く時間が遅かったからかな?
年の初めにたてた(かどうかも覚えていない)抱負、もはや覚えていない方が多いと思いますが←
一つだけ覚えているのが
一年で100冊読む!
で、
いまブクログ確認したら今・・・65冊でした
えーーーーーーーーーー
もっと読んだと思った(笑)
残りの一か月でどれだけ衝撃的な素敵な本に出会えるかわからないので
今年読んだ65冊から特によかったものを振り返りたいと思います。
【Kindle (Unlimited)のススメ】
今年本をより意識的に読むにあたって、かなり重宝したのがKindle。
私はiPhoneでアプリで読んでいるが、これは便利。
断然紙派…と思っていたけど、デジタルも良いじゃないか・・・
何がいいってやっぱりどこでもポケットに本を何百冊も持ち歩ける。
旅行したときとか便利だし、ちょっとした待ち時間とかにサクッと読める。
そして、感想を記録することをもっと頑張った年。
kindleのハイライト機能が優秀すぎて、これはデジタルの勝ち。
【読書アプリのススメ】
読書したあと、どうしてますか?
私は今までずっと読んで終わりでした。
ブクログは持っていたけど、読んだ本を登録するだけでした。
今年、この本に出会ってからより意識的に記録をするようにしました。
とても読みやすい (あえて今時なブログのような言葉遣いだったりして、本!と思って読むと私は少し気になるけど・・・)。書きたいなという気持ちがムクムクと湧き上がる。別に誰かのために書くのではなく、自分のため。
アメリカにいて、自分の表現力の無さはもちろん、自分の意見を言うことが本当に下手だと毎日痛感する。アメリカ人は子供のころから「どう思うか」「どんな気持ち」「なんで」「どうしたいの、どうされたいの」をきちんと言葉にして表現することに慣れている。思ったことは(相手を気付つけないように)きちんというし、それが結局祖語の無いコミュニケーションに大事になってくる。
日本以外で「気持ちを汲む」のは限界がある(不可能とまではいわない)。
私の夫(アメリカ人)は自分の意見を言うのが本当にうまい。映画や食事の感想さえもとてもうまい。彼は書くのが好きだし、やっぱり学校でもそういうアウトプットのトレーニングをした(それが無かったらここまでぱっと持ったことをまとめて言えなかったと思うと自分で言っていた)。
うんうん、と頷いたのが
人は結局忘れる、後で書こうというのはだめ、という内容
これは普段の業務や学校でもそうですよね
メモをとる。私は自分の脳を信用していないからあほみたいにメモを取る。
読書はなかなか紙の本にはしづらい。そういう意味でKindleは素晴らしいです。
アメリカや海外だと書き込みがあっても特に(常識の範囲内なら)気にせずに買取してくれるし、それも味。
日本の本はやっぱり気になるけど、洋書とかはどんどん書き込んじゃおうかな・・・
あと、
"要するに完璧主義の人は、単純に「完璧を求める不完全な人」 なんです。"
これは刺さりました。
どう感じたか?
どの部分が心に刺さったか?
それはなぜか?
そのためにハイライトしたり、付箋はったりして
読んだ後に感想でまとめることで、本の内容をより覚えているだけでなく、一歩踏み込んで考えるようになったかも。
あと、元々それをしようと思ったのはアウトプットの練習。
アメリカとか海外にいると、自分の表現力の乏しさにがっかりするんですよね。
本とか映画とかみても、interestingとかじゃなくて、なんでinterestingだったのか、とか、ここはよくわからなかったな、とか色々ちゃんと思いたい。
あとは、そういう感想だけじゃなくて、
自分がどう思うのかとかって、今まであんまり出すのは好きじゃなかったし
別に日本にいて必要を感じなかったけど(笑)
どう思う?
って結構聞かれる・・・
こう思うっていうのを、きちんとアウトプットしたい。
でも、それって練習なんですよね。
そういう意味でブログもアウトプットなんだけど・・・
大学のころ?なんとなくであったのがブクログで、
そのまま何も考えずに使い続けてますが(使いづらさとかはないし)
ほかにも色々あるみたいですね
読み終わったあとに、他の人の感想を読むのが地味に好き。
ブッククラブってそういうことか!と思う。たのしそう。
Goodreadsとかで、自分がきになったこととか結構同じこと書いてるのも見て、今はそれで満足してるけど、もっと自分の思うことうまくアウトプットできるようになったらぶくクラブとか参加してみたいなぁ。
来年は映画の感想ももっとちゃんと残したい!
【総合上位三冊】
とりあえず、三冊、この一年で良かった本を選んでみます。
1位 (いきなり一位!(笑))
マチネの終わりに
ダントツはこちら。
哀しい過去も、歓びにかわるんですよ。
割と最近、身をもって嬉しい(悲しさもあり)涙を流したところだったので
なんだか胸が熱くなりました。読み終わった今でも余韻が止まらないどころか増幅する・・・。
好き嫌いがあると思いますが
今までにないくらい強くひかれて「今すぐに読まなくてはいけない」という気持ちに駆られた。
人との出会いも運命的な時があるけど、本もそう。
それとも、無意識にアンテナや感度が変わって、そういうフィルターを抜けて届くのかな。
結果。
私は凄く好き、とてもドキドキした(恋愛小説のドキドキではなく、動悸に近い)。
この本の深い好みは、共鳴できるかどうかな気がする。
ただ、二人の関係に共鳴できなくても、それをカバーするほどの他の素因がまわりにちりばめられていて、色々な背景の読者に支持されるのではないか。
あとは、これを二十代前半に読んでいたらここまで理解?できなかった、したくなかったと思う。
文章も日本語がとても美しい。
(私は普段恋愛系は読まないんだけど・・・)
大人の恋愛小説かと思いきや、それはメインプロットとしてあるけど(恋愛、と言っていいのかわからない)、サイドの話ージャーナリズム(プロバカンダも)、宗教、音楽、哲学、文学・・・ーが濃くてパンク。 (以下長すぎる&ネタバレもあるので自粛します。気になる方はブクログで見ていただけると嬉しいです)
二位
著者はいわゆる二世で、アメリカ人とのハーフ。
母親は韓国からの移民。
反抗期から親との距離は精神的にも肉体的にも離れるが、ある日突然母が末期がんと知る・・・
一世が祖国の味を恋しく思うのはあたりまえだけど、特に母親の味というのはこうやって次の代にもつながっていくんだなぁ。
私の夫は四世にあたるけど、やっぱり二世三世と続いてきた味とそれに関連する想い出はいろいろあるみたい。
それにしても、これは涙なしには読めない。
"今Hマートで食事をしている人たちの、どれくらいが家族を恋しがっているのだろう(中略)わたしみたいに人生から永遠に失われてしまった人を恋しく想いながらご飯を食べているのはどの人?"
海外で初めて暮らし始めた時に、バラバラな出身のみんなでそんな話で盛り上がった。どこの国のお母さんも、おなじような、ハハオヤという種類の生物なんだ。お母さんってどうして子供や周りの人の、どうしようもないような細かーいことばかりなぜか覚えてて、そうか、それも愛なんだ。
"母は私のアーカイブだった。(中略)その母がいなくなり、こうしたことを聞ける人もいなくなった。記録されなかった事がらは母とともに死んでしまった。"
"あなたに本当のことを話すのはお母さんだけ。なぜってあなたを本当に愛するのはお母さんだけだから。自分の十パーセントは自分のために取っておきなさい。(中略)万が一のとき、頼れるものがあるように。お父さんにだって全部はあげない。"
筆者のお母さまがご自身のお母さまを亡くされたところが、心がえぐられました。
家族・親と離れて暮らすのは、それが自分の選択でも、つらいですよ。親と国を残して、何年も何十年も・・・。
"あの時の私はまだ喪失の淵のこちら側にいて、向こう側には足を踏み入れたことがなかった"
親元を離れて初めて親のありがたさが分かる。。。多くの人が一人暮らしで経験することだと思う。ない人もいるけど、反抗期があって、うるさいな、ほっておいてよ、友達といるほうがいい・・・そんな態度をとり続けておいて、ころっとそう思えるのは子供だけで、親はしこりがあるんだろうか。
筆者のアイデンティティのゆらぎ?も面白い。
アメリカで生まれ育ち、白人からは白人として扱われず、韓国に行けば韓国人として見られない。(これも夫が前言ってたな・・・)
ずっとアメリカに溶け込みたかったのに、アメリカに居場所が欲しかったのに、お母さんの看病をするお母さんの韓国人の友人と一緒にいると自分を韓国人と認めてほしくてたまらない。お母さんの言葉、お母さんの家族の言葉、文化をわかりたい。
母の家族といても、沢山言いたいこと、伝えたいことがあるのに、それを韓国語にできない。
それにしても、彼氏(のち旦那さん)、良い人だなぁ。
そして、お母さんの最後まで苦しみながらもたくさんそばで過ごせたのは、言葉が適切かわからないけど、羨ましい。
お母さんを喜ばせようと必死に頑張った韓国料理
お母さんを亡くし、その料理に支えられる。
どんな高級なレストランの味よりも
お母さんが忙しい朝にばっとつくってくれた海苔段々のほうが記憶に残り、あたたかく、おいしい。
料理があまり徳ではないおばあちゃんが、食パンを切ってバターでいためただけのおやつが、なつかしい、おいしい。
そんな料理が誰にでもあるはず。
この本を読みながら、どんなひとも自分の家族に思いをはせて、目頭を熱くするんじゃないかと思う。
私はまだ淵のこちら側だけど
いつか来るその日のことを考えてしまった。
一番近いのに
一番強く反発することもある
一番愛しているはずなのに
一番わかっていなかった人かもしれない
"痛みを散らしてあげたい、お母さんへの愛を証明したいと、これほど切に願ったことはなかった。添い寝をし体をぴったりと押し付けて、苦しみを吸い取ってあげられたらどんなにいいか。人生は子どもに、親を想う気持ちを証明するチャンスを与えるべきじゃないか"
訳(雨海弘美さん)も素晴らしいです。
三位
山に暮らす大高
肉を調理する潮田
獣を採り、肉にする大高
向き不向きとやりたいことの天秤でくすぶる潮田
才能がないとすぐに見切りをつけた大高
潮田にとても好感が持てるのは
彼のなかにある美しくはない感情がとても素直につづられ、それがとてもリアルだからだとおもう。
誰かと自分を比べて、焦って、ねたんで、そんな自分に嫌気がして。
こんなループを経験したことが無い人は多くはないと思う。
大高と出会うことで、潮田は色々なことに気づかされる。
潮田とかかわることや、いろいろな事件により、大高も少しずつ心が開かれていく。
"つらいことばっかりだったはずなのに、(中略) あの時が僕の人生の中で、いちばん楽しかったような気がするのだ。(中略) 料理人としてのスタートを切れば、すぐさま客が押しかけてくると無邪気に信じていたのだ。自分に自信が持てて、自分の未来が明るいと信じられる以上に、幸福なことはないのだ"
この部分がとてもしみた。
同じくフランスで過ごした時間が、調理ではないが、人生のクライマックスになっている気がする。
あの時が一番幸せだった
そんな気持ちがあると、どうしてもその時と今を比べてしまう。
意味のないことなのに。
どうしても頭がそこから動けない。
何が変わってしまったのだろう。
あの時の自分と今の自分は何が違うのだろう。
多くの人は人生でそういう通過点があるのだろうか。
ーーー
山に入る
野生の命を目の当たりにする
命を奪い、いただく
山に入り
不便な生活をする
不便なのに、凝り固まった気持ちはほぐれて消えていく
命の灯を消す人は
できるだけその命を無駄にしないようにいただく
猪や鹿と言っても、季節によって味が全然違う(脂ののりなど)
みかんをたらふく食べたヒヨドリは、肉からもミカンの香りがするそうだ。
ヒヨドリなんて食べたことないし、ミカンの香りのヒヨドリなんて、気になって仕方ない。
"生きることには時間がかかる。罠をかけて見回り、野草を集めて、薪をわり、火をおこし、獲物が取れたら作業し、料理して・・・そうして一日は過ぎる。面倒なことにかかわる時間はない。私たちの暮らしは家電やスーパーやどんどん便利になっているのに、人生は複雑性を増すばかりだ。楽になった代わりの時間に、別のものが流れ込む。"
"生き物の命と直接向き合い、山や木々の声を聞く。() 大高の世界は、ぼくたちの世界とは別の豊かさで満たされている"
ここがすごくストンと落ちました。
豊かさって人によって様々
でも、すっかりカントリーガールになった私にとっては
田舎に住んでいるのは不便だけど、ラグジュアリーだなと思う今日この頃です。
人によって価値観が違うのは面白いです
住む環境が価値観を変えるのも面白いし
家族や年齢でも変わっていく
【年末年始で読みたい本】
Hamish Hamilton
発売日 : 2017-11-02
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こないだ結構本をうったんだけど
オーナーかわってから結構残念過ぎる値段で(笑)ちょっとがっかりしたので
日本語の本と一部の洋書をメルカリしようかなと思っています。
また整ったら紹介させてください★
【CONFLUENCEの更新】
ぼちぼち更新してます~
あと三週間働けば休みだ!!!
今日もここまでお付き合いいただきありがとうございました。
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