Rue de Condé

都会から田舎へ -NY Finger Lakesでの生活-

アメリカ (NY) の薬局: 退役薬剤師は見た⑤ -処方薬にクーポン?GoodRxなど-

こんにちは

 

日本退役薬剤師がアメリカの薬局で働いて知ったことなどをシェアするシリーズ (?)

 

今回は「薬にクーポン?」です

 

 

【OTCにクーポンは分かるけど】

クーポン大国アメリカではOTCは殆どクーポンがあります

 

それぞれの薬のHPに大体あって

バーコードみたいなものがついているので

印刷 (または保存) してレジでスキャンするだけ。

 

まぁOTCは分かる。

 

が・・・

 

【処方箋薬にもクーポン?】

があるのがアメリカ。

 

薬局で払う金額

日本でも薬局によって同じ調剤をしたとしても最終的に支払う金額が異なります。

(薬局の規模や初めての調剤、など色々な因子がかかわるため。病院も同じ。因みに時間外加算もあるので、同じ薬局でも異なる可能性があります)

 

日本では薬の値段は「薬価」といって

二年に一度見直しが行われ

全国一律です (基本的に改定で下がるかあまり変わらないか)。

 

が、

 

アメリカの調剤料金の差は結構違う・・・

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色々加味して薬局を選びたいですよね

アメリカの保険制度はややこしい

更に煩わしいのが

 

アメリカは日本の様な皆保険ではないので

 

人によってカバーされる割合がちがう、すなわちco-pay (患者が自分のout of pocketで払うお金) が違ってきます。

 

また、保険会社によっては「この薬のブランドはカバーするけど、このブランドはカバーしたくない」というように色々あるので、本当に・・・めんどい (まぁコンピューターシステムが教えてくれるんだけど)

 

あなたの保険証はRx対応可?

保険に色々なプラン (ランク) があるアメリカ。

が、処方箋薬はかなり多くのプランでカバーされています。

 

ただ、実は保険証によってRX (処方箋薬) 用ではないカードがあります。

 

チェックするには

カードのどこかに「Rx」とか「Prescription」とか「Rx BIN」とか書いてあるかをチェック。書いてないと薬局で「ほかの保険証はありませんか?」と聞かれることになります。

 

裏技?AAAのEmerency ロードサービスでRx対応?

こちらはinsuranceがない場合でAAAのカードがある人はチェック!

もしカードのどこかにRxと書かれていたら、保険として使える可能性があります

(薬などにもよる)

 

かなりレアケースと思いますがw

 

 

【GoodRxとは】

で、

 

結構多くの人が使っているのがGoodRx

https://www.goodrx.com/

 

このHPで薬の名前と力価 (100mgとか1mgとか処方箋の薬の名前の後ろに必ず書いてある) と量を入力すると

 

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抗生物質で良くでるDoxycyclineを例に・・・元のretail priceも全然違いますね。ドン引き~

 こんな感じで比較が見れます。

 

ただし、GoodRxはInsuranceとの併用ができませんので

薬によってはGoodRxのほうが安かったり、

insuranceのco-payのほうが安かったり。

 

昔ながら?で使われている薬 (アムロジピンとかロスバスタチンとか) はもともと薬価が低いし、かなり安いのですが

 

新しい薬やお高い薬の場合は事前にチェックして、大幅に価格が変わる場合は薬局で相談するのが良いと思います。

 

レジでいきなり言われると、えぇ~となるので、

レジとは別の窓口がある場合はそこでテクニシャンに聞いてみるとスムーズです。

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レジは忙しいので窓口がある場合は窓口へ★

【製薬会社からのカード】

こちらは、製薬会社が発行するco-pay assist。

お医者さん経由でもらうことが多いのかな?

それか、HPからeligibilityをチェックして申請

 

こちらの場合はinsuranceと併用ができ、Co-payを減らすことができます。

(insuranceを持っていることが前提となりますので、insuranceがない場合は使えません)

 

ただし、政府によるプログラム (Medicare, Medicaid, Tricare) では併用できません

 

【州ごとのMedicare補助】

Medicareは基本的に65歳以上、または慢性疾患など特別な条件がある場合は若年でも、政府から補助を受けられる保険制度です。詳しくはまた今度・・・ですが、Medicareは非常にややこしく (負担割合の意味で)、ある一定額を超えると全く補助が得られないという謎の期間 -ドーナッツホールと俗に呼ばれる- が存在します。

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映え~なドーナッツもMedicareでは厄介

ドーナッツホールに陥ると、次の一定額out of pocketで使うまで100%自己負担になります (マジで謎)

 

もし非常に高額な薬品の場合, すぐにドーナツホールを脱することができる (fortunatelyなのかunfortunatelyなのか・・・) のですが、そうでもない場合は何度も全額負担を強いられることになります。

 

これは本当に薬品、タイミング (Medicareは1月-12月で毎年リセットされるため) なのですが、場合によっては他の制度を併用したほうが良い場合があります。

 

で、多くのMedicare eligibleな方はeligibleなのがSPAPという州ごとの制度です

(州によっては無い。Virginiaなど。NYはある、EPICと呼ばれる)

www.medicareinteractive.org

 

www.health.ny.gov

 

【でも、毎回薬局を変えるわけにも。。。】

毎回薬価を調べて薬局を変えるのもあほらしいですよね

 

日本も「かかりつけ薬局」を推奨していますが

やはりデータ (個人情報など含め) もあるので

アメリカでもかかりつけ薬局にしている人がほとんどだと思います。

(チェーン内では店舗間でのデータの共有ができますが)

 

なので、最初に薬局を使う時に調べてみて

良さそうなところに絞るか

 

使ってみて、サービスなど含めて微妙な場合は変える (transferしたいと言えばできます) のがアリかな~と思います。

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薬局選びは大事

最近

「○○薬局でずっとやってたけど、いつもサービスにうんざりするから変えた」とか

「○○薬局が微妙だったから変えたら、薬の値段が全然違くて驚いた」とか

色々聞きました。

 

特に高額なお薬を飲まれている方は (高額なお薬の方はすでに色々調べてらっしゃると思いますが) 薬局の見直しもありです!

 

【過去の記事】

 以下過去のシリーズです


 

 

今日はこんなところで :)

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

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