Rue de Condé

都会から田舎へ -NY Finger Lakesでの生活-

Le Puy en Velay: アメリカ独立に影響を与えたフランス人の地元

こんにちは

今週、二月の第三月曜日はアメリカのPresident's Dayでした。

それに関連 (?) して色々と考えたり調べ物をしていた時に、ふとLafayetteのことを思い出しました。今回はそれに関連してフランスの小さな可愛い街Le Puy en Velay (ル・ピュイ・オン・ヴレ、略称 Le Puy) について書こうと思います。

 

【Lafayetteって?】

皆さん、Lafayetteと聞いて何を思い浮かべますか? フランスに観光されたことがある方は、デパートのGalarie Lafayetteを思い浮かべるかも? アメリカに住んでいる方は、もしかしたら通りの名前を思い浮かべるかも? NY州にお住まいの方は、もしかしたら街の名前を思い浮かべたかもしれません。

Lafayetteはフランスの有力な家の出身で、アメリカの独立戦争に大きく関与した人物です。

ja.wikipedia.org

Lafayetteはフランス中南部の現Auvergne=Rhone=Alpes地方、Chavaniacの出身だそうです。Chavaniacと同じエリアにはLe Puy en Velayという小さな街があって、そちらもLafayetteの「出身エリア」として紹介されます。

独立戦争とLafayetteや、NY先住民族とのかかわりはちょっとまだまだ勉強不足なので、今回はLe Puyについて紹介します (President's Dayからの跳躍激しくてすみません)。

 

【Le Puy en Velay】

フランス中南部の小さな街です。Rhone=Alpesの主要都市Lyonからは電車 (TER) で2時間ほど (直行あり)。le puyはフランス語で火山のことで、Auvergne地域は休火山が多く、Clermont-Ferrand近郊にはVolvicのラベルでも有名なPuy de Dome山があります (Volvicは街の名前でもある)。また、Santiago de Compostelaの巡礼ルートの一つであり、街中にホタテガイのモチーフを見ることもできます。

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SNCFの駅

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駅を出て、街の中心部へ向かう途中

【主な見どころ】

Notre Dame de l'Annonciation (Notre Dame du Puy)

こちらの下の写真の奥に見えるのがNotre Dame du Puyです。とても大きく荘厳な建築で、回廊も美しいです。正面のファサードは独特なデザイン。大聖堂の向かって左 (二枚目の写真のでは手前側) にはHotel-Dieuがあります。こちらは巡礼者の施療に建てられたようです。また、1998年にはユネスコ世界遺産にフランスのサンティアゴデコンポステーラ巡礼路として登録されています。

私たちはこの通りのAirbnbに泊まりましたが、この大聖堂や、有名なÉglise Saint-Michel d'Aiguilheからも近く、街の中心にもすぐアクセスできたので良かったです。

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LyonToulouseなどもそうなんですが、南フランスではこのようなテラコッタ色の屋根がとても美しいです。地域によって屋根の色が違って (例えばパリや北部はブルーグレーとか) 街の印象が随分と変わります。

 

Église Saint-Michel d'Aiguilhe

こちらはかなりインパクトの強い見た目で、見たことがある方も多いのではないでしょうか。小火山の上にそびえる教会です。

始めAiguille (頂上や針などの意味) かと思って、方言で綴りが違うのかななんて思ったんですが、Aiguilheは街の名前のようです。 なんと、こちらの教会、今でも上まで登ることができるのです (階段のみ)。

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その眺めがこちら、大聖堂と、Corneilleの丘にそびえるNotre-Dame de Franceの像をはじめとしてLe Puyを一望できます。ちなみに、このCorneilleの丘にも登ることができます。(そこから撮った写真が、Notre-Dame du Puyの項の二枚目です)

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【Le Puyの特産品】

Lentilles du Puy

Le Puyはフランスでも有数のレンズマメ (Lentille、ロンティーュ) の産地です。そのオリジンは古く、ローマ時代から栽培されていたとか。Le Puyのものはグレードが高く、特にLentille du Puyと呼ばれ、AOP (フランスの作物等 -よく見るのはワインやチーズ- の厳格な原産地認定のこと) も受けています。Le PuyのレストランやBoulangerieでは必ずと言っていいほどこのlentilleを使って料理や総菜パンが食べられます。

"The Food of France"という本にこう書かれています

Lentiles are much eaten in the Auvergne. Besides the familier brown dried lentiles,Le Puy has a specialty fresh green ones

Lentillesを使った簡単レシピ

我が家でもlentillesはかなり頻繁に使います。というのも、美味しいし、戻す時間が20-30分で済むので思い立った時に使える。また、食感も腹持ちも◎そして安いから

トマトソースをよく大量に作るのですが、lentillesと玉ねぎをさっと炒めてトマトソースとチョリソーを加えてグリル、最後にお好みでチーズを削ってかければ立派な一品。ソースは手間をかけますが、簡単なオリジナルのレシピは堤さんの『材料を並べてこんがり焼くだけレシピ』から。

トマトソースはこちらのラザニアのラグーソースから牛肉とニンジン、ワインを抜いたものをよく作ります。

 

また、同じく玉ねぎと炒めてココナッツミルクで煮込むタイ風の一品もかなりリピート。こちらは若林曜子さんの『Frying pan ragout フライパン煮込み』から。

 

PagèsのVerveine他リキュール

Pagès (パジェス) は1859年創業のメーカー。フランスで有名なお酒と言えばAbsentChartreuseなどがありますが、PagèsのVerveine du Velayも同系統のハーブを主としたお酒 (ChartreuseもVerveine du Valeyも薬用酒として始まりました) です。名前の通り、レモンバーベナのお酒です。レモンバーベナの栽培から蒸留までPagèsがすべて行っています。

vedrenne.fr

また、同じ会社名でハーブティーも作っています。こちらもLe Puyに会社があります。

www.pages.fr

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こちらの蒸留所はLe Puy en Velayからは少し遠くて、バスで行きました。

Address: 202 Avenue René Descartes, 43700 Saint-Germain-Laprade

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同じVerveine du Velayでも、アルコール分などの違いで何種類もあるんです。色がとっても綺麗。私は55%のオリジナル?を買いました。Chatreuseに比べるとやはりシトラス系の爽やかさが強い気がします。この蒸留所では時期によって蒸留所ツアーをやっているそうですが、行った日はなかった。残念。

でも沢山テイスティングして、お店もゆっくり見れました。Le Puyの街中にもお店があるので、時間がない方はそちらで十分だと思います 笑

Address: 29 Place du Breuil, 43000 Le Puy-en-Velay

 

因みに、日本では洋酒を多く扱う武蔵屋さんで依然取り扱っていたようですが、もう取り扱いはないとのこと (Chartreuseはありました)。日本やアメリカのamazonでも取り扱いはないようです。(Frはありました。ただ、ストック待ち)

www.musashiya-net.co.jp

 

また、甘めでまるでCreme de cassisのような感じの食前酒Maurin Quinaもとても美味しかったです!! こちらはダークチェリーのお酒。Pagesでも試飲できましたし、Le Puyのレストランも食前酒として置いていました :) 買っておけばよかったな。いつかネットで買うかフランス行ったときに買おう・・・でもなかなかLyonですら見なかった気がする。

premiumliqueur.com

このOfficial siteからはフランス国外へ発送はしていないようです。ただ、サイトから問い合わせをすると、住んでいる地域で取り扱いのある場所を教えてくれるそう。

レース編み

Le Puyの工芸品として、レース編みがあります。写真のように厚紙の上に図案が書いてあって、そこにピンを指して、ボビンにまいた糸を通して編んでいきます。Hotel-Dieuのなかでは、昔実際に編んでいるところを紹介しているビデオを見られたんですが、ものすごいスピードで織っていました。

お土産屋さんにもたくさんレース編みの可愛い小物が売っていました。私はLe Puy en Velayと編まれたしおりのようなものを記念に買いました。

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【おすすめの時期】

やはりサマータイムの時期が天気も良いのでフランス全体的には良い時期だと思いますが、Le Puyに限っては特にいくつかのおすすめの時期があります。

Puy de lumieres開催期間中

フランスで最も有名な光の祭典と言えばLyonFete des Lumièresでしょう (毎年12/8が伝統的な日にちで、ここ数年はその日に合わせた4日間開催。2020年は大々的なスペクタクルは勿論ありませんでした。残念) 。しかし、近年では多くの街でプロジェクトマッピングが行われるようになってきています。Le Puyもその一つ。

ただ、Le Puyのお祭りは何といっても素晴らしい独特なモニュメントのおかげで、かなり唯一無二なものとなっています。

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また、強調したいのはLyonのものとは異なり、かなり長期間 (数カ月) にわたり、毎週末の日没後から行われること。街もとても有名な観光地というわけでもないので人ごみの心配はゼロLyonのお祭りは規模はものすごく大きいのですが、やはりフランスでも大都市なので人が凄い。そして寒い。そして住んでいる立場からするとかなり疲れます (交通機関がかなり乱れたり、そもそもストップしたりするので)。Lyonではすべてのエリアを見るのに数日かかります。

その点、Le Puyは街もコンパクトですし、夏を中心とした時期なのでかなりリラックスして臨むことができます。ただし、夏のフランスは日没が恐ろしく遅い (10時以降とか) になるので、秋口頃がおすすめです。(10月前に行ったのですが、夜は冷えました)
www.puydelumieres.fr

 

www.lepuyenvelay-tourisme.fr

Montgolfiere en Velay開催日

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Montgolfiere en Velay サイトより

こちらは、バルーンフェスティバルで、毎年11月に行われています。(2020年は恐らくやっていなかったと思いますが、2019年は友人が行っていました)

https://www.montgolfiere-en-velay.fr/

 

 

いかがでしたでしょうか

Lyonや南東フランスに滞在予定のある方は、是非この可愛い街を満喫してみてください。日帰りも可能ですが、最低一泊はゆっくりと過ごすのがおすすめです (ホテルやAirbnbもお手頃価格です)。日本人にはまだまだ知名度が高くなく、アジア人はほとんど見ませんでした。というか、20-30代はあまり多くなかった 笑

 

フランスは本当に小さな素敵な街が沢山。本当に小さい街に比べるとLe Puyはそこまで田舎ではないかもしれませんが・・・都会は都会で素敵ですが、やっぱりフランスの小さな街のゆったりとした時間の流れは最高です。一緒に行った外国人の友人もかなり気に入っていました。

 

素敵な紹介したい場所が多すぎて、なかなかフランス情報を更新できていないんですが、少しずつ記事にしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

 

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