Redemption Center: 飲んだらお金にかえましょう/リサイクル
こんにちは
今週末は溜まって気になっていた空き缶/瓶をredemption centerにもっていきました。
このシステム、多分日本にもあるかもしれないんですが、私はアメリカでしか利用したことがないです。みなさんはいかがですか?
【Redemption (center) とは】
⇒ redemption
買戻し、返済。
Redemptionは (ビールなどの) 空き缶や空き瓶を持ち込むと、本数に応じてキャッシュバックしてくれるサービスです。2021年現在、NY州では空き缶/瓶は¢5のキャッシュバックです。Redemption Centeerによっては¢6バックしてくれたり、特定の日にちを高額買取日にしているところなどもあります。スーパーなどでもreverse vending machineという、自販機のような形をしたものが出入り口のところにおいてあって、自動で缶や瓶を認識してレシート発行→サービスカウンターで現金化またはレジでその分差し引きをしてくれます。
すべての缶や瓶が対象ではなく、対象となるものには表記があります。
また、州によってはこのシステム自体がないので、缶や瓶を確認してみてくださいね。
どうしてお金をもらえるの? (英単語・英語表現まとめあり)
とはいえ、その仕組みについて知らなかったのでちょっと調べてみました。
いつも通り、知らない単語や使えそうな表現がありましたので、まとめてみました。
NY州Env. Conservation局によると、この取り組みは "Returnable Container Act (a.k.a. the Bottle Bill)" と呼ばれるそうです。炭酸飲料やビールをはじめとする様々な飲料容器には少なくとも¢5/容器のデポジットが価格に含まれており、消費者はそれを小売業者 (redemption centerに限らず、このような商品を販売している業者。詳しくはサイトもご覧ください) に持ち帰ることで、デポジットを回収できる。
この取り組みによって、多くのredumptionが行われ (70-80% !)、取り組みの始まる前に比べて飲料容器ごみは75%も削減できたそうです。
"Containers must have a New York refund label to be redeemed."
⇒ redeem
取り戻す、償還する。ここではredemptと同義です。
集められた容器はどうなる? Redemption centerはどうやって儲けてるの?
もうちょっと気になったので調べてみると、以下のような記事をみつけました。
2009年の記事で、Returnable Container ActがNYで始まる直前の記事のようです。
Nearly every can or bottle returned for a nickel in Central New York — some 200 million a year — ends up on this floor to be crushed or chewed up into scrap.
⇒ nickel
5セント。1セントはpenny, 10はdime, 25はquater, 1 dollerはbuckと言います。
どうやら、集められた缶などは機械で金属くずになるようです。Scrapはくず、廃棄物などの意味があります。私の住んでいる地域では、生ごみを回収してコンポストする取り組みもあり、生ごみのことを”food scraps"と言います。私の地域はcounty (群) が管轄?なのか、群の情報が見られました。
Grocery stores and drink distributors complained, and some even sued, to keep the nickel off water bottles. In the end, the state won. And so did recycling giants like Tomra.
当初は小売業からは大反発・・・でも最終的に州が勝ちました。
⇒ sue
告訴する、訴える。ここから派生して"Sue me"で"(文句があるなら) 私を訴えろ"→「だからなんだというんだ、勝手にしろ」という意味のスラングになります。
New York’s bottle deposit law is a nickel shell game.
⇒ shell game
インチキ賭博、ごまかし、ペテン
If people didn’t return their bottles and cans, distributors kept money leftover, the unclaimed deposits. They said they used that to defray the cost of running recycling programs and paying for the services of companies like Tomra.
Under the new law, they keep just 20 percent of those unclaimed nickels. The rest, 80 percent, must go to the state. The state expects that will raise more than $100 million.
(...)
With a big chunk of those extra nickels going to the state now, and more distributors getting in the mix, people will be paying closer attention.
⇒ defray
支払う、負担する
New York attempted to put a provision in the law that would make this impossible, requiring a code specific to bottles sold in New York. But that was struck down by a federal judge after some water companies sued. It could be a burden for companies who sell the same bottles in several states.
⇒ provision
規定 (=regulation)、対策
⇒ burden
重荷、負担。
単語の意味とは全く関係ないのですが、割と耳にする言葉で、私はこの単語を聞くたびにドイツのBaden=Badenという地名を思い出します。降り立ったことはないのですが、フランスのStrasbourgからドイツ方面に行くときの国境付近の駅だったと思いますが、なぜか頭に残る名前。こちらは入浴から来ている言葉だそうですので、重荷とは全く関係ないですし、発音も厳密には違いますが、なんだか重々しい駅名に感じてしまいますね。
この記事でも触れられている通り、これは州ごとに規制が違います (たとえばデポジットシステムのない州ではその分安く売られており、デポジットが¢10の州でredeemすれば儲けることになる。もちろんその分売る側は損失、州も収入を得られません) 。
アメリカというのは本当に不思議な国で、国 (federal) レベルよりも州レベルの規則が多いです。今現在あまりこの制度の利点は私には見えていなくて、欠点のほうがきになります (大統領選挙も大変でしたね・・・)。その辺も歴史などが絡んでくるんでしょうが、いつか理解できればいいなと思います
Powers, of Tomra, lost his good-natured chuckle when talk of the “Seinfeld Problem” came up. “It’s illegal,” he said, one fist clenched.
And it could be a giant pain in Tomra’s business if lots of people get the idea. Powers was adamant that people would follow the law, and Tomra’s audits and volume watching would catch those who flout it.
⇒ lose chuckle
笑みが消える。字幕や洋書で「chuckled (微笑んで)」はよく目にします
⇒ clench one's fist
こぶしをぎゅっと固める
⇒ adamant
(意見や決定を) 変えたくない、断固たる、堅い
Redumptionのススメ
私は大きい段ボールにためて、いっぱいになったらredemption centerにもっていっています。ちりも積もればで毎回少なくとも$3くらいにはなるので、帰りにアイスや新しいビールを買うのを楽しみにしています笑
もちろんリサイクルとして出すのもありなんですが、どうせ払ったお金が戻ってくるなら少しでもほしいなと思うのと、リサイクルの日に出す量を減らせる (結構周りの家を見ていると、出し方も雑なのでかさばってすごい量に見えるんですよね。収集の人可哀そう・・・なんて思ってしまいます) ので我が家では習慣化しています。
【Central NYのリサイクルについて思うこと】
NY州内でも場所によって異なるかもしれないんですが、我が家の地域ではリサイクルは二週間に一度だけ。割と色々なものがリサイクルに回るので、二週間あると割とたまります。
というのも、我が家の地域ではリサイクルできるものは一緒くたにして出すことができるので、段ボールを含めた紙も、プラスチックも、缶もすべて一緒。
日本でも自治体によるのかと思いますが、少なくとも紙は別でしたよね?? それでもリサイクルの分別工場?での作業は大変と聞いたことがあります。アメリカは大変なことになっているんじゃないかと、勝手に心配になります。
毎回 (アメリカにしては) 小さめなリサイクル用のゴミ箱にまとめて入れて道端に出しておくのですが、いつもどうやったら綺麗に収められるかを考えながら出すのが地味に楽しいです。他のアメリカ人の家のボックスを遠目に見ると (近寄っては見てませんよ笑) もう段ボールやらなにやらごちゃごちゃとしていて、あぁ私日本人なんだなと、アイデンティティを感じられる瞬間でもあります (そういうことないですか?)。
ちなみに、フランスではアパートに住んでいたんですが、アパートの共用部に大きな黄色い蓋のごみ箱が置いてあって、それがリサイクル用のごみ箱でした。乱雑に物がおさまっていたことは言うまでもありません。。。
アメリカの威厳 (?) のために、最後に日本のほうが遅れている点を・・・
有名な話とは思いますが、アメリカで (少なくともNY州の私の住んでいる地域で) いわゆるスーパーのビニール袋をみることはほぼありません。あるとすれば、(結構な確率で) アジア系レストランのテイクアウトか古着屋などで使いまわしの古いビニール袋。
ビニールっぽく見えてもよくみるとcompostable (土にかえる分解性のもの) です。野菜は基本パッケージなし (もちろんカット済みのものなどはパックされていますが・・・)。変な包装関係のごみは圧倒的に少ないです。スーパーでは多くの人が使いまわしのバッグを使っています。
フランスもこの点ではかなり意識が高かったです。日本も変わってきていると思いますが、そのあたりの意識はやはり日本よりも欧米は浸透しているなと思います。
NY州民が大好きなスーパーWegmansでは、今までレジの会計後に「持参したバッグの数を入力するとその分差し引いて」くれていたのですが、最近こっそりと「利用したバッグ (有料) の数を入力し、その分加算」に代わっていました。かなりsneakyで笑いました。(結局最後小言で終わるw)
今日も長々とお付き合いいただきありがとうございました。