Rue de Condé

都会から田舎へ -NY Finger Lakesでの生活-

NYで藍染 ①自分で育てた藍で沈殿藍づくり

こんにちは

 

二週間ほど前になりますが

藍の収穫 (といってもそこまで多くはないが) をしまして

 

藍染のための色素の準備 -沈殿藍- をつくってみました。

 

大体うまくいってそうなんですが、改善できそうと思ったこととかもメモ。

 

【藍を育てる】

ファイバーアーティストなら憧れる色?

自然から取れる色には黄色や茶色がおおいです。

鮮やかな色は得られにくく、それも醍醐味で優しい色合いが好きですが

青を生み出す植物は殆どありません。

 

藍 -indigo- はその中でも

特に遥か昔から、美しい青を生み出す植物として

重宝されてきて

特に日本やインドでは独特の藍染手法が生み出されてきました。

 

美しい藍染 (または草木染) の本

一冊丸ごとインディゴの本。美しいです。

なんとバナナを使った方法なんかも紹介しています 笑

 

こちらは草木染を国別で。日本からは藍染や柿の葉染めなど。

メキシコのコチニールが美しい!色々な国の伝統が見られて、写真も文章も美しい一冊です。

 

こちらはフランスの著者の方で、パステルについても結構書かれている。

古い絵葉書のような挿絵が多くて面白い。

 

「青は藍より出でて藍より青し」

は、日常で使われる意味は違いますが、まさに藍からの青を使った表現

 

色の三原色では

黄色、赤、青があればどんな色も作り出すことができます。

黄色や赤に比べて圧倒的にソースが少ない青を生み出す藍

 

これはもう・・・

 

育てるしかありませんよね?

 

徳島は藍の聖地

日本では徳島が藍でとっても有名ですよね

 

徳島に一度出張で行ったとき、空港に藍染のコーナーがあった記憶があります。

 

その中でも、世界的にもどんどん有名になっているBUAISOUさんとか

すっごいインスタでフォローさせていただいて

 
 
 
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「いいなぁ私も藍染したいなぁ」

なんて思っていたのが数年前。

www.buaisou-i.com

 

因みにBUAISOUさんは芸能界でも (世界的にも) ファンが多いようで

 

去年亡くなってしまった三浦春馬さん (何で素敵な方が若くなくなってしまうんでしょうね) や、

 

窪塚洋介さんなども実際に訪れてらっしゃいます。

 
 
 
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ということで・・・種えらび

愛ではなく、藍を育てます。

 

(ちーん)

 

今年はタデアイ (Persicaria tinctoria) と パステル (Isatis tinctoria L.、こちらはアブラナ科で、藍とは別物ですが、フランスの伝統色です) を育てることにしました。

Toulouse (南西フランスの都市) にはパステルの博物館があります。

Toulouseに行ったのに行かなかったことに後悔。いつか行きます。

バラ色の街として知られるToulouseですが、よく見ると街のあちこちでパステルブルーのお土産を見つけることができますよ。

www.terredepastel.com

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こちらがパステル (隣はタデアイ、うしろはイチジク・・・カオスです)


 

アメリカに来て二年目のシーズン、

 

一年目は畑の色々を夫から学び

二年目はもっと自分でこれをしたい!ということができるようになってきて

 

食用以外にも手を出せて嬉しい。

 

我が家の藍とパステルはこんな感じ 

初めての試みだったので

 

今年はあまり植えませんでしたが

 

結構普通によく育ってくれたので、来年はもう少し量を増やしてみようかな :) 

 

発芽率悪いから、混み目で蒔いてってかいてあったけど

ほぼ全部発芽した・・・

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こちらが、日本でいう藍、タデアイ

【藍の収穫から沈殿藍まで】

藍の葉はそのままでも染料として用いることができますが

沈殿藍にすることで長期保存が可能かつ

より強い青色を得ることができます。

 

染める素材がそこまで手元になかったので

とりあえず保存できる沈殿藍を作ることに決めました。

 

収穫時期

藍の葉に含まれるインディゴは、7月上旬に一番多く含まれるそう。

ということで、根元から10センチほど残して収穫しました。

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なんか可哀そう (今はもう復活してもっさり) 左側の雑草みたいなのは茜

この残りはまた新しい葉を付け、九月ごろ収穫しますが、

インディゴ含有量は落ちるそうです。

 

工程

収穫した葉っぱをバケツに入れ、水をヒタヒタになるまでいれます。

沈殿を集めるので水の量は正確じゃなくて、ひたれば大丈夫。

パステルもちょっと入れました

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うまくいってね~

バケツの蓋をして、

温度の上がりやすい、日の良く当たる場所で約三日発酵させます。

※時間の都合で4日以上おいてしまいましたが、あるサイトで60時間が良い色を取るマックスとも書かれていました。

 

三日後、

葉っぱはドロドロになり、色は茶色っぽくなり

水は青みがかっています。

結構臭い。

 

ここで葉っぱを取り除き (ゴム手袋)

 

水のpHをあげていきます (アルカリ、pH10-11)

消石灰 (炭酸カルシウム) を使います。アマゾンでポチリました。

カキの殻なども使えるようですが、やはり純粋なCa(OH)2のほうが早いみたい。

 

ひたすらかき混ぜる

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泡立ちが凄い

ぐるぐる

ぐるぐる

 

すると、泡の様子&色が変わってきます。

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結構疲れる

匂いも減ってくる。

 

消石灰を加えすぎると、白っぽくなるそうですが

多分ちょっと加えすぎたかも 笑

 

とりあえず、液体 (茶色っぽい) の中に青い粒子が見えたら正解!

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上澄みの下に沈殿してるの見えますか?

pHをアルカリにすることで

水に不溶のフォームになります。

 

これを静置しては上澄みを捨て、の繰り返しで

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濃縮されてきた

できました

 

こんなかんじ!

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上澄みは念のため少しだけ残してます

多分発酵時間が長かったからでしょうか

ちょっと緑がかっていて

かつ消石灰の入れすぎか、白っぽい感じもありますが

 

まぁ

 

いんじゃない? 

 

最初にしては悪くないかな 笑

 

ということで、

これでいつでも藍染ができます。

 

多い量ではないから、何を染めるか悩むけど

 

やっぱり動物性繊維が染まりやすいので (植物性も染まりますが)

 

羊毛やお蚕さんのシルクかな~

 

tikitikis.hatenablog.com

 

 

消臭効果もあるようなので

足が蒸れて臭くなりがちな私自身のために

靴下を編んでもいいかも・・・笑

 

因みに完全に乾燥させて粉末にしてもいいんですが

青色がちょっと褪せる?ようなので

この泥状の状態で保存することにします。

 

我が家基本的にペットボトルはないんですが

たまたまあったのが大活躍!よかった~

 

 

また染めてみたら報告させてください★

 

 

いかがでしたでしょうか

 

NYでも良く育ってくれて

嬉しいです。

 

今は自分の趣味だけど

いつか家かって土地もっとできたら

もっと本格的に育てたいなぁなんて妄想してます。

 

 

ではでは、

素敵な一週間をお過ごしください~

 

涼しいいい天気で嬉しいけど

なんだか7月より5,6月のほうが暑かったな・・・

秋の気配すら感じるNYで、8月はもう少し夏らしくなるんだろうか

 

今日もここまで読んでいただきありがとうございました。

 

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